「フィリピンにおける狂犬病対策」Digital Health (Week5&Week6)

2021-2022の第1ターム「医療過疎地域におけるテクノロジーの活用」における3つ目のサブテーマ、「大学生と専門家で考える、フィリピンにおける狂犬病対策〜アプリケーション開発からその先へ〜」に関して、勉強会とシンポジウムを行いました。

学生勉強会概要

Week6の事前勉強として、Week5の学生勉強会では、狂犬病ウイルスやその病態、狂犬病そのものの基礎知識の整理をし、フィリピンでの狂犬病対策の問題点や、対策の要を学びました。対策の要は、「ヒトの狂犬病を予防」「イヌの狂犬病を予防」「サーベイランスの強化」「狂犬病教育の推進」の4つであり、それらに焦点を当てる重要性を認識しました。この対策の焦点をもとに学生が主体となって今後の狂犬病対策について考える時間を設けました。

ご講演者

大分大学医学部微生物学講座教授 西園晃先生
大分大学医学部微生物学講座講師 齊藤信夫先生
WHO西太平洋地域事務局専門官 矢島綾先生
長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科助教 吉岡浩太先生
演題 「フィリピンにおける狂犬病対策」

今回Week6の勉強会では、第62回日本熱帯医学会大会学生部会シンポジウム企画の一環として大分大学医学部微生物学講座が取り組んでいる『フィリピンにおける狂犬病対策』をテーマに、デジタルヘルスの観点から学生が対策を考えて、専門家の先生方と共にディスカッションを行いました。

日本熱帯医学会 学生シンポジウム 概要

11月3日(水・祝)に行われたWeek6の学会シンポジウム企画は2部構成で行われました。前半は、大分大学医学部微生物学講座の教授の西園晃先生より、狂犬病研究や概論についてのお話をしていただきました。また、同講座の講師 齊藤信夫先生からは、フィリピンで応用研究されている狂犬病封じ込めパッケージについてご紹介いただきました。

後半は、J-Tropsの有志の学生が考えた次世代のデジタルツールを用いた狂犬病対策のプレゼンテーションを2グループに分けて行い、学生からの提案に対して専門家の先生方からフィードバックをいただきながら、ディスカッションを交わしました。専門家の先生として、本企画の前半にご講演いただいた西園先生、齊藤先生に加え、WHO西太平洋地域事務局専門官の矢島綾先生と、長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科助教の吉岡浩太先生のお二方にもご参加いただきました。プレゼンターの学生たちはWeek5で学んだことを活かし、A班は「正しく恐れて楽しく学ぶ狂犬病e-Learning」、B班は「顔認証システムによる市民一体型のDog’s Rally」をテーマに、プレゼンテーションを行いました。学生ならではの新鮮な視点から考察されていると好評をいただいた一方で、フィリピンの実情を反映できていないなどのご指摘をいただき、対策を考える際には実際に現地に赴きその地のニーズを理解すべきであると、重要性を認識することができました。

文責:吉原七海・轟木亮太

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