「途上国医療のデジタル化及びパレスチナにおける日本の支援」Digital Health(Week3&Week4)

 2021-2022の第1ターム「医療過疎地域におけるテクノロジーの活用」における、2つ目のサブテーマである「途上国医療のデジタル化及びパレスチナにおける日本の支援」に関して2回に渡る勉強会を行いました。医療過疎地のうち主に途上国に焦点を当て、途上国におけるデジタルヘルスの具体例や電子母子保健手帳の導入が進んでいるパレスチナについて勉強会とご講演を開催しました。

学生勉強会概要

 10月6日(水)に行われたWeek3の学生勉強会では、途上国におけるデジタルヘルスを理解するために、ブータン・ウガンダ・ケニアなど実際にデジタルヘルスを導入している国の具体例を挙げながら途上国でデジタルヘルスがどのように使われているのか、またその利点と問題点について学ぶことができました。そして清田先生のご講演に向けたイントロダクションとして「パレスチナ問題」「国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動」「パレスチナにおける電子母子保健手帳」を取上げ、最大の難民問題であるパレスチナ問題を歴史的背景から学ぶとともにパレスチナで活動しているUNRWAが進めている医療の電子化について理解を深めることができました。

ご講演者

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長 清田明宏先生

ご講演概要

 10月15日(金)に行われたWeek4の専門家のご講演では、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長 清田明宏先生にお越しいただきました。パレスチナで先生方が尽力されている家庭医の仕組みやHER(医療情報連携ネットワーク)などをご紹介いただきました。特に、パレスチナ全体で統合された電子カルテ、専門の医師が行うtelemedicine(TM:遠隔医療)、電子版母子保健手帳などの医療サービスを統合されたお話は、先進国である日本でも取り入れが議論されているにも関わらずなかなか導入が進んでいないのが現状で、パレスチナから学ぶべき点も多くあると感じました。また、国連で働かれている先生ご自身のご経験から、国連でのキャリアや改革を進めるうえで重要なことをご教授いただきました。今後国際保健分野や海外での医療活動を目指している弊団体の学生には非常に示唆に富んだご講演となりました。

文責:松岡明里・城戸初音

 

関連報告

TOP
TOP