住血吸虫症活動報告(week6)

2020年10月8日に住血吸虫症タームweek6を行い、WHO西太平洋事務局専門官矢島綾博士にご講演いただきましたので、ご報告いたします。

ご講演者 

WHO西太平洋事務局専門官 矢島綾博士

 演者である矢島先生は、世界保健機関西太平洋事務局The Malaria and Neglected Tropical Diseases (MTD) unitにてコーディネーターを勤められている。これまでにWHOベトナム国事務所やジュネーブ本部への勤務を経験されており、フィラリア症対策などNTDs対策を専門とされている。西太平洋地区におけるNTDs制圧の指揮を執る矢島先生から、多国間・多分野が連携することで行われている世界規模での疾病対策の全体像を学ぶことで、以て疾病対策とは何であるかを学ぶことを目標とした。

概要

 世界保健機関西太平洋事務局(WHO/WPRO)よりコーディネーターの矢島綾先生をお迎えし、NTDs対策におけるイニシアチブを執っている世界保健機関の視点から、日本住血吸虫の撲滅に向けた行政分野の取り組みについて学んだ。本講演では、保健行政の概説をいただいた上で、最も成功しているリンパ系フィラリア症対策プログラムの実例を理解した上で、住血吸虫やその他感染症対策のあり方について理解を深めた。

 疾病対策は、地域レベルから国レベルに至るまで、幅広い行政単位を束ねて行わなくてはならない。疾病撲滅には、国家間の連携のみならず、学術研究機関やNGO・NPO・製薬会社などといった民間セクターとの連携が不可欠となる。ご講演前半では、国連システムの中で保健行政を担う世界保健機関 (WHO)の役割と運営の仕組みについてご説明頂いた。科学研究をいかにして政策に繋げて行くのかという視点から、製薬企業や非政府組織などといった民間セクターとの協調体制の構築に至るまで、WHOにおける政策実行の各段階に触れることができた。。続いて、住血吸虫症を含めたNTDs疾患といかにして対峙していくかについて、その簡潔性と有効性から高い評価を得ているリンパ系フィラリア症対策のあり方をご教授頂くことで、NTDs対策における今後の展望を学んだ。ご講演の最後には、矢島先生のこれまでの歩みについてのご紹介と、参加した学生に対して激励の言葉を頂いた。

 今タームを締めくくるweek5,6は、疾病対策の全体像を掴むため、マクロな視点からの学びを得ることを目標とした。疾病対策に向けては、関係する全ての分野や官民のいかんを問わない協力体制が不可欠となる。保健行政のリーダーシップを執る、WHOの視点から学びを進められたことは、本タームの目標に掲げた、「疾患を俯瞰する視点のあり方について理解すること」を達成できたと確信している。

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